バックナンバー:筋肉が付くための三大要素と三大プロセス
■本能レベルで分かるシンプルなもの。しかし・・・
筋肉が付く原理は、本来とってもシンプルなものなのです。
小学生でも、もはや理屈なしの本能的
レベルでそれは分かっています。腕相撲で負け、強くなりたいと思えば、腕を鍛えますし、憧れる漫画の主人公が、筋肉という鎧をまとって活躍しているのを見れば、それに近づく為に“筋トレ”をします。
べつに誰かに教わったわけではありません。
しかし、なぜだか、筋肉がほしければ“鍛えなければ”ということは知っているのです。
ただし、最初の頃や、あなたが成長期にいるならそれだけでも(トレーニングだけでも)問題はないでしょう。
しかし、そうでないなら、あともう2つ、人間にとってごく自然なものを取り入れなければ、その後の肉体的な効果は望めないのです。
トレーニングとあと二つの要素。
それが・・・・、
“栄養と休養”です。そして、この3つの関係は以下のようになります。
トレーニング → 栄養 → 休養 → トレーニング
(刺激) → (回復) → (超回復)
となり、これを繰り返すことによりやっとなんとか筋肉が付きます。
トレーニングにより刺激を与え、その後、栄養を与えることにより、スムーズな回復というプロセスに向かわせ、休養をしっかりととることにより、以前より強くなって、つまり超回復してまたトレーニングというサイクルに戻る。
オーバーロードの原則(過負荷の原則)
■“適応”
この言葉ほど筋肉を付けていくうえにおいて“しっくり”くる言葉はないんではないでしょうか。
少なくとも私はそう思っています。
今まで味わったことのない刺激に対して、次回はしっかりと対応できるように“適応“する。
これを繰り返す。
それにより筋肉が、より太く、より強く、より大きくなり、つまりは筋肉が付く。
これを“オーバーロードの原則(過負荷の原則)”と言います。
そしてこのオーバーロードの原則にしたがっておこなうトレーニングを総括してオーバーロードトレーニング法と言います。
つまり、オーバーロードトレーニング法とは、筋肉に対して、それまで以上の負荷を“与え続ける”トレーニング法、その負荷や刺激に対応するために筋肉をより強く、より太く、より大きくすることによって“適応”させることを狙ったトレーニング法、なのです。
ですので、この原則に従ってないトレーニングを続けていると、20年トレーニングをしようが、毎日やろうが、どんなに回数をこなそうが、筋肉を付けることはできないのです。(上級者はこの限りではありません。)
☞ POINT!
オーバーロードの原則に従っていないトレーニングをしていると、
20年トレーニングをしてようが、筋肉はつかない!!
では、ちょっと例を挙げて、オーバーロードの原則をより分かりやすく見てみましょう。
筋トレやスポーツを特にしていないオフィスワーカーが、筋トレをはじめる前は、どんなに強い負荷を味わうとしても、せいぜい地下鉄の階段を登ることぐらい。
要は、普段の生活で必要な筋力さえあればいいわけで、しかし、この人がひとたび腕や脚を
太くしたいと思ったなら、地下鉄の階段を登るよりも“強い負荷”のかかる運動が必要になります。
普段の生活ではほとんど使われないほどの負荷を“意図的”に得なければならないのです。
5kgのダンベルで二頭筋(力こぶ)を鍛えるカールをし、8レップス(8回)で限界が来るとした場合、彼の腕は次に同じような刺激が来たときに備え、少しばかり筋肉を強く、太くしようと適応し、次回に備えます。
次回が来ました。
ダンベルをカールすると前回よりやや軽く感じます。
なんと10レップスできました!またその次の回では12レップスもできました。以後繰り返し・・・。
“適応”しているのです。
しかし、同じ重さでこのまま続けていてもいずれ頭打ちになります。
なぜなら・・・、オーバーロードの原則に従っていないから・・・。
そこで、オーバーロードの原則(過負荷の原則)を用いるのです。
負荷を増やすのです。
増やさなければ彼は1年後には今の負荷で100レップスぐらい出来てしまいます。
しかし、レップ数(回数)が増えている割には、腕のサイズはあまり変わらないのです。
レップ(回数)の伸び率に対して、腕のサイズアップ率ははるかに低いのです。
多分ほとんど変わっていないのではないでしょうか。
負荷を漸進的に増やし、適応を繰り返すことによってのみサイズアップが図れる。
これが筋肉を付けるために大切なことであり、基本となる重要
な考え方なのです。そしてこれをオーバーロードの原則(過負荷の原則)と言います。
要は筋肉を付けたければいつまでも同じ重さ(負荷)で続けるな、トレーニングの負荷を徐々に増やしなさい、そうすれば継続的に筋肉を付けていくことが出来ますよ、ということなのです。
■オールアウトで筋肉を追い込め!
筋肉を付けることでもう一つ重要になるのが“強度”です。
強度については後ほど詳しく説明します。
ここではその強度の一部分のお話です。
この“強度”を上げる方法はいくつかあるのですが、ここではそのもっとも基本的な方法、ごくあたりまえに誰もが感じること、やる方法があります。
それはオールアウトさせる、ということです。
オールアウトとはトレーニングでターゲットとしている筋群の能力を使いきり、極限にまで追い込むことを言います。
要するに、もうレップスを1レップも繰り返すことが出来ないところまでやる、ということです。
まあ、このオールアウトについては特に詳しく話すこともないのでしょう。
それはもう感覚で分かってもらえると思います。
感覚というか、本能で。
だって、本来、本気でやって10レップスぎりぎりで出来るところを、半分の5レップスでやめていて筋肉が付くと思いますか?
思わないですよね。
ですので、とりあえずここではこのオールアウトという言葉だけでも覚えておいてください。
一つ注意点です。
スーパー初心者の方はオールアウトするまでやる必要はありません。
初めのうちはむしろ限界までやらないほうが、いい結果の出る場合が多いものです。
刺激が強すぎると、回復に時間がかかりますし、免疫系にも影響が出る可能性がありますので、基本的に初心者の方は、まずはフォームを覚えることを念頭にトレーニングを進めていってください。
☞ POINT!
単純に“強度”を上げるならオールアウトさせること。
オールアウトさせずにどう筋肉を付けていくというのか?
■限界は設定するものではない、限界に向かっていく途中で訪れるもの
このオールアウト、いわゆる“限界”まで筋肉を追い込むわけですが、ときどき、この限界を決めて
セットをこなす人がいます。
が。
限界は設定するものではありません。
限界はそれに向かっていく途中ではじめて“訪れるもの”なのです。
だって、そうですよね。
最初から10レップスと決めて、本当は11レップスできるところを、決めたからといって10レップスでやめていたら“限界”までやっていないことになりますよね。
で、初心者の方になのですが、本当に最初の1ヶ月くらいは(場合にもよります)オールアウトする必要はないので、この場合は、ある程度レップス数を決めてやるのは問題ないです。
むしろそちらの方がいいでしょう。
ただ、体も筋トレに慣れてきて、それまでの“決めたレップスをこなす”だけだと、物足りなく感じてきたときには、このように、“限界を設定”するようなことはせず、オールアウトするまでトレーニングしてください。
☞ POINT!
限界は設定するものではない!
それに向かっていく途中ではじめて“訪れるもの”。
〜限界は設定するものではない、限界に向かっていく途中で訪れるもの〜
このオールアウト、いわゆる“限界”まで筋肉を追い込むわけですが、ときどき、この限界を決めてセットをこなす人がいます。
が。
限界は設定するものではありません。
限界はそれに向かっていく途中ではじめて“訪れるもの”なのです。
だって、そうですよね。
最初から10レップスと決めて、本当は11レップスできるところを、決めたからといって10レップスでやめていたら“限界”までやっていないことになりますよね。
で、初心者の方になのですが、本当に最初の1ヶ月くらいは(場合にもよります)オールアウトする必要はないので、この場合は、ある程度レップス数を決めてやるのは問題ないです。
むしろそちらの方がいいでしょう。
ただ、体も筋トレに慣れてきて、それまでの“決めたレップスをこなす”だけだと、物足りなく感じてきたときには、このように、“限界を設定”するようなことはせず、オールアウトするまでトレーニングしてください。
限界は設定するものではない、限界に向かっていく途中で訪れるもの
このオールアウト、いわゆる“限界”まで筋肉を追い込むわけですが、ときどき、この限界を決めてセットをこなす人がいます。
が。
限界は設定するものではありません。
限界はそれに向かっていく途中ではじめて“訪れるもの”なのです。
だって、そうですよね。
最初から10レップスと決めて、本当は11レップスできるところを、決めたからといって10レップスでやめていたら“限界”までやっていないことになりますよね。
で、初心者の方になのですが、本当に最初の1ヶ月くらいは(場合にもよります)オールアウトする必要はないので、この場合は、ある程度レップス数を決めてやるのは問題ないです。
むしろそちらの方がいいでしょう。
ただ、体も筋トレに慣れてきて、それまでの“決めたレップスをこなす”だけだと、物足りなく感じてきたときには、このように、“限界を設定”するようなことはせず、オールアウトするまでトレーニングしてください。
〜筋力と筋サイズの切っても切れない関係〜
■単純な公式
この章で語られるすべてのことが重要ではあるのですが、特に、この“筋力と筋サイズの関係”は大切です。
いきなり重要なことを言います。
基本的に筋力が増すとそれに伴って筋肉のサイズもアップします。
ということは、筋肉を付けたければ、“筋力”を上げていけばいいのです。
筋力を上げるトレーニングをすれば基本的には筋肉が付くのです。
これは筋肉を付ける、単純な公式です。
少し、例を挙げて、理解を深めておきましょう。
私がトレーニングを始めた当初、インクラインカールで扱っていた重量は8kg。
腕(上腕)のサイズは32cm。
現在は、同じ種目で扱う重量は 18kg~20kg。(そのときの体重によります。)
腕(上腕)のサイズは39cm(そのときの体重によります)。
もし、私がトレーニングをはじめた当初と比べて、筋力が強くなっていなかったら、扱う重量が変わっていなかったら、きっとサイズも変わっていないはずです。
胸も、背中も、肩も、脚も。
なぜなら、8kgを挙げるのに必要な筋肉の量があればいいわけですから。
このように、筋肉を付けるには、筋力を増していくことがいかに重要かわかってもらえると思います。
しかしながら。
筋力が増えたからといってすぐに筋肉のサイズもアップするわけではないのです。
そのへんを次回みていきましょう!
☞ POINT!
筋力と筋量には、切っても切れない関係がある。
基本的に筋力が増すにつれ、“筋肉”は付いていく。
■タイムラグ
ここがちょっとしたジレンマを感じるところなのですが、若干の“タイムラグ”があります。
理由はいくつかあるのですが、一番の理由は神経系の発達の方が、筋肉が付くよりも早いからです。
体は“適応”を繰り返して筋肉を発達させるわけですが、次回の刺激に対応するには、筋肉を大きくさせて対応していたら間に合わないのです。
そこで先に神経系を発達させて対応しています。
その時間差はどのくらいなのか?
それは、個人にもよりますし、経験やレベルにもよって変わりますので一概に何日とか、何ヶ月とかは言えませんが、今日行なったトレーニングの効果が1年後に現れるということはないのでご安心を。
長くても2ヶ月ぐらい、早ければ一週間ってところではないでしょうか。
しかし、見た目上の変化はその瞬間はこれも筋肉が増えているのか、筋肉内の水分やグリコーゲンが増えているのか、正直定かではありません。
またこの期間だって正確とは、はっきりとは言えないのです。
この期間を個人レベルで生物学的に、厳密に測ることはできませんので、あくまでも今までの私に入ってきた情報と、経験的観点から言っていることですのでそのへんはご理解のほどをよろしくお願いします。
ただし、ハッキリと言えることは確実に“タイムラグ”(時間差)がある、ということです。
これは覚えておいてください(^^)
何事にもタイムラグがある。
これを知識として知っておかないと、これからあなたがトレーニングをはじめ、少しずつ使用重量が増えているにも関わらず、全く筋肉が付いたように見えない、思えないときに、トレーニングに幻滅し、トレーニング自体をやめてしまう、なんてこともあるかもしれないからです。
ちょうど私もそうでした。
(やめはしませんでしたが。)
ある程度知識がついてきて、栄養もしっかりととって、休養もとっているのになかなかサイズがアップしない。
あんなに、いいトレーニングができ、栄養も休養もバッチリなのに・・・。
体重も頭打ち。
でも筋力は少しずつ伸びている。
そのときを我慢強く、根気よく、粘り強くトレーニングを続けていたら、そのうち徐々に体が反応し始めましたが、最初はなーんだ、やっぱりだめなのかな、なんて思いをしてしまいました。
でも、ちょっと考えてもみてください。
毎回トレーニングするたびに体重が増えていくわけはないですよね。
もし機械のように計算されたとおりに体が反応するのであれば、例えば2ヶ月で体重が2.5kg増えたとした場合、一日毎に約46gずつしっかりと体重が増えていくはずなんです。
しかし、そんなことは実際にはありえませんよね。
私は毎日体重を測っていた時期もありますが、たいてい、前日よりも、1kg多かったり、1.2kg少なかったり500g多かったり少なかったり、そんなことの繰り返しでした。
ですので、筋肉を付けていく段階ではあせらず数ヶ月単位で効果を判断するようにしてください。
☞ POINT!
筋力が増えたからといってすぐに筋肉のサイズもアップするわけではない。
(タイムラグがある)
筋肉を付ける場合、あせらず数ヶ月単位で効果を判断することが大切
トレーニングの核となる“強度”
■“強度”という目に見えないもの
筋肉を付ける3大原則である、トレーニング、栄養、休養の中の最初の原則であるトレーニング。
このトレーニングを行なう上において、もっとも重要で、欠かすことのできない、そして他人から見ることも出来ず、簡単には測定もできず、低すぎてもダメ、高すぎてもダメ、という、とても一言では言い現わせないファクターがあります。
それが“強度”です。
強度は先に述べた、オーバーロードの原則(過負荷の原則)やオールアウトのベースでもあります。
強度が足りなければ筋肉はつきません。
これが、腕立て伏せを毎日100回やっ
ても、逞しい厚みのある胸板にならないシンプルな理由です。
腕立てが100回もできる、ってことは明らかに負荷が弱すぎるということ。
“強度”という概念を置き去りにした結果、未だに胸板は薄いまま・・・。
ですので、そうならないためにもここでは、強度というものがどんなものか、どう認識し、どう捉えるべきか、そんなことを念頭に置き、聞いてもらえたらとおもいます。
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